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大津の窯元でワインの飲み比べイベント 器によって味が変化
2019年11月12日
 陶器のカップでワインを飲み比べる蔵開きイベントが11月10日、日ノ出窯(大津市木戸)で開催された。主催は、みちこアソシエイツ。(びわ湖大津経済新聞)

 同窯は1995(平成7)年に陶芸家の岩崎政雄さんが築窯。2008(平成20)年から「龍爪梅花皮(りゅうそうかいらぎ)」の作陶を始める。試行錯誤し、高麗茶碗(こうらいちゃわん)の底の部分に偶然できる釉薬(ゆうやく)の「ちぢれ現象」である「梅花皮(かいらぎ)」を安定的に作り出すことに成功。琵琶湖に住む龍神(りゅうじん)の伝説から「龍爪(りゅうそう)梅花皮」と命名した。

 「ぬれ性」と焼成温度の違いで「和(なごみ)」「極(きわみ)」と名付け販売。匠の技を科学の力で解明しワインの風味が変わることを発見。京都工芸繊維大学伝統みらい教育研究センターなどの協力を得て研究を重ね、2017(平成29)年に日本材料学会で発表した。

 10日は蔵開きイベントとして蔵の見学、「和と極の器」共同研究者の講演、「和」と「極」でワインの飲み比べをした。大津市の横田智代さんは「器によって飲み物の味や香りが変化することを科学的に説明してもらって、それを実現するのは作家さんの思いであるということに深く感動した」と話した。大津市の女性は「『極』はワインの香りがガツンときて、『和』は一口目は水のような香りで、だんだんとワインの風味が感じられ、変化が面白かった」と話した。

 みちこアソシエイツ社長の岩崎三知子さんは「今までは使われていなかった蔵を改装してイベントを開催し、皆さんに喜んでもらえてよかった。これからも蔵でイベントや講座を予定している」と話した。
みんなの経済新聞


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