滋賀県高島市朽木生杉(おいすぎ)の森で、発光するキノコ「ツキヨタケ」が群生している。秋の夜に青白い光を放ち、神秘的な光景をつくり出している。
ツキヨタケは毎秋、冷温帯林を代表するブナなどの枯れ木に生える。生杉の森は、京都府南丹市美山町の京都大芦生研究林に隣接し、ブナ林が広がる。
沢に倒れた大木の幹に、20センチほどに成長したかさが重なり合っている。日没後、手元が見えないほどの漆黒の闇で、かさの内側のひだがぼんやりと光る。長時間露光で撮影すると鮮やかな黄緑色に写るが、実際はおぼろげに青白く浮かぶ。
食用のシイタケやヒラタケに似ているが、毒があり、食べると死に至ることもある。滋賀県生活衛生課は「判断がつかないキノコは食べないで」と注意を呼び掛けている。 |