琵琶湖産アユの安定供給に向け、産卵用親魚の放流が27日、滋賀県高島市安曇川町北船木の安曇川人工河川で始まった。県が9月上旬までに計8トンを放す。
県水産課によると、琵琶湖のアユ漁は昨季まで2年連続の不漁だったが、今季は回復傾向にあるという。今年5月の調査で、個体数と魚体の大きさがともに平年並みに回復したことから、親魚の放流量を昨年より10トン減らし、通常量に戻した。
琵琶湖で捕獲され体長約20センチに育った親魚2・4トンが、水槽からホースで人工河川に勢いよく放たれた。5〜6日で産卵し、10日ほどでふ化した稚魚計16億匹が琵琶湖の沖合に出て行くという。
県漁業協同組合連合会の佐野高典会長(71)は「不漁続きで、8トンの放流では心もとない。産卵に影響する河川の水位状況を注視していく」と話す。 |