湖西最大の馬祭と言われる「七川祭」が4日、滋賀県高島市新旭町安井川の大荒比古神社で営まれた。新緑が映え、大勢の見物客が見守るなか、的の付いた青竹を操る奴(やっこ)振りや勇壮な流鏑馬(やぶさめ)が披露された。
鎌倉時代から続く例祭で、高島佐々木氏の祖佐々木高信が出陣時に武運を祈願し、戦勝の度に12頭の流鏑馬と12基の的(まと)を献納したのが始まりとされる。「馬駆け」や「的練り」の名でも親しまれ、奴振りは県選択無形民俗文化財になっている。
今年、奴振りの当番は平井区。薄紫色のはんてんを着た若者14人が参道に整列し、「ヨイサー」の掛け声とともに、先端に四角い的を付けた長さ約2・5メートルの青竹を、古くから伝わる所作で操り練った。その後、祭りの無事を感謝する「神御供(みごく)の式」などに続き、流鏑馬が始まった。射手が馬上から矢を放ち、四角い的に当たると、大きな歓声と拍手が湧き起こっていた。 |