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愛犬の毛で「おそろい」帽子 大津の作家、人気じわり
2017年5月4日
 大津市南小松の帽子作家「inubou(犬帽)」さん(53)が犬の抜け毛を使った帽子を作っている。軽くて温かく、飼っている犬とおそろいの色の帽子。愛犬家らを中心にじわりと人気を集めている。

 大阪芸術大で油彩を学んだinubouさんは10年前に湖国に移り住み、大津市動物愛護センターから引き取った大型犬の雑種「岳」と暮らしている。

 長毛の岳は、毎日のブラッシングのたびに大量の毛が抜ける。毛を大きなごみ袋にためると、数日でいっぱいになった。3年前に「この毛を何かに使えないだろうか」と思い立ち、大学時代の友人に相談したところ、毛を薄く板状に圧縮して「フェルト」にして帽子にすることを提案された。

 毛の向きをそろえて何層にも重ねる地道な作業に、最初は腕がけんしょう炎になりかけたという。苦労して作った「犬毛フェルト」は、身に付けられるベレー帽に仕立てた。周囲から好評だったためホームページ(HP)を立ち上げて注文も受け始めた。

 これまで、柴犬やゴールデンレトリバー、サモエドの飼い主から注文を受けた。亡くなった飼い犬の毛を託す人もいた。短毛の犬種の場合は羊毛を加えて作っている。昨年10月には、京都市左京区のギャラリー「オルス京」で帽子の個展を初めて開いた。

 フェルトを織るのに時間がかかるため、製作期間は2週間〜1カ月かかるという。価格も3万8千円からと決して安くないが、「みなさん飼い犬を大切にしていらっしゃるので手抜きはできない。受け取った人の喜ぶ顔を思い浮かべて、一つ一つに心を込めています」と話す。注文はHP(http://inubou.wixsite.com/19990806)から。シャンプー後、ブラッシングして集めた抜け毛90グラムが必要。
京都新聞


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