湖国に春の訪れを告げる恒例行事「比良八講」が26日、大津市南小松の近江舞子一帯で開かれた。修験者や延暦寺の僧侶らが湖岸で護摩たきなどを行い、琵琶湖への感謝をささげた。
中世で途切れた法要を1955年に再興した行事。今年は開催場所を変更し、初めて比良山麓のみで行われた。
一行はホラ貝の音を高らかに雄松崎までの湖岸を練り歩き、水難者を供養する法要や、比良山系でくんだ水を琵琶湖に注ぐ湖水の浄化祈願を営んだ。その後、藤波源信大阿闍梨(あじゃり)らが盛大に煙が立ち上る護摩壇に向かって護摩木をくべ、集まった約300人が手を合わせていた。
近くに住む西田順司さん(59)は「お祈りをしたので、今年も健康でいられる気がします」と話していた。 |