大津市や市内の公共交通事業者などでつくる市地域公共交通活性化協議会が19日、同市浜大津4丁目の明日都浜大津で開かれ、志賀地域でのデマンドタクシー(予約制乗り合いタクシー)の実証運行計画を了承した。10月から週3回、JR北小松駅とJR和邇駅を1時間おきに5往復する。同市内初のデマンドタクシーとなる。
志賀地域では路線バスがなく、山側に造成された住宅地で暮らす住民が高齢化するなど、地域内の移動が大きな課題となっている。住民らがNPO法人「志賀地域暮らしの足を考える会」をつくり、ボランティアで送迎する取り組みを続けていた。
計画期間は2017年9月まで。同協議会が1日3万5千円でタクシーを借り上げる。利用前日までに電話予約すると、自宅まで迎えに来て、病院や郵便局、スーパーなどをまわり、距離に応じて300円から1500円を支払う。
最終的に17年4から9月の収益率が50%を超えれば、本格運行に移行するが、25%以下なら事業は廃止となる。同協議会の塚口博司副会長は「ハードルは高いが、早い段階から多くの人に使ってもらうことが必要」としている。 |