滋賀県高島市今津町弘川にあるザゼンソウの群生地で、今年も花が咲き始めた。群生地は13日も雪に覆われたが、両手のひらを合わせたような包(ほう)を開き、内側の黄色い花をのぞかせていた。
ザゼンソウは濃い紫色の包をまとい、座禅を組む僧侶の姿に似ていることからその名が付いたとされ、開花の際の発熱で周囲の雪を溶かすとも言われる。今津町の群生地は約千平方メートルの湿地で、約3千〜5千株が自生する。京阪神などから訪れる観光客も増えている。
13日は滋賀県北部で雪が断続的に降り続き、今津町では午後2時半すぎでも気温が氷点下0・8度まで冷え込んだ。群生地では白い帽子のように雪を乗せたザゼンソウが黄色い花を咲かせ、観光客らが写真を撮るなどして、かすかな春の気配を楽しんでいた。今津まちづくり情報センター(高島市)によると、花の見頃は2月下旬から3月中旬という。 |