大津市は、高齢化が進む市北部地域で予約制乗り合いタクシー(デマンドタクシー)の運行を目指す。市議会で予算化が認められれば十月から二年間の実証運行を実施。利便性や継続性などを検証する。
計画しているのはJR和邇駅以北の旧志賀町地域。JR湖西線各駅から離れた地域には路線バスがなく、駅までの道路に高低差もあることから、高齢者を中心に公共交通整備を望む声が上がっていた。
検討案では、一日四便ほど運行する予定で、予約を受けて利用者の自宅から駅や商業施設、病院、市民センターなど定められた目的地までを乗り合いで運行する。目的地以外には行かず、他事業者と競合しないよう路線や料金などにも配慮する。
四月から市内の交通事業者などでつくる市地域公共交通活性化協議会で、料金やダイヤ、目的地など具体化を検討し、タクシー事業者に委託する予定。担当者は「実証運行で本格稼働が可能か判断したい」としている。
県内では、既に彦根市や米原市、東近江市などで予約制乗り合いタクシーが運行されている。 |