大津市北比良のびわこ成蹊スポーツ大サッカー部の学生たちが、昨年11月の台風30号で被災したフィリピン・レイテ島の復興支援のため、卒業生らが学内に残していったトレーニングシューズなど約200足を集めて、このほど現地に送った。被災地では、国内で人気の高いバスケットボールなどを楽しむための運動靴が不足しているといい、学生たちは「有効に使ってもらえれば」と話している。
靴集めは、青年海外協力隊として2010年10月から2年間フィリピンに赴任していた滋賀県草津市職員の沖浦真弓さん(38)が、現地で復興支援に取り組む日本人女性からの要請を受け、親交のあったびわこ成蹊スポーツ大の谷川尚己准教授に協力を呼びかけた。
同大学では卒業生らが学内に残していった靴を毎年処分しており、谷川准教授を通じて事態を知ったサッカー部員たちが、各部活の部室や体育館に残っていた靴を集めて整理。まだ使えるトレーニングシューズやサッカースパイク、長靴などを段ボールに詰め、5月中旬に船便でレイテ島に送った。
沖浦さんは「まだ避難している人もいて生活は安定していない。心のこもった支援はありがたく、学生の思いは現地の人に伝わるはず」と話す。同大学4年の山鳥真也さん(21)は「僕たちの使い古しだけど、フィリピンの人の役に立てばうれしい」と話している。 |