東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市で、花で街を彩る活動をする住民グループからヒマワリの種を譲り受けて育て、滋賀県内でバイオディーゼル燃料をつくる試みが始まる。市民有志と地球温暖化防止に取り組む京滋企業の団体が連携し、6月1日に大津市内で種まきのイベントを行う。
ヒマワリのバイオ燃料事業は地域再生リーダーを養成する滋賀県立大の講座の修了者でつくるグループが取り組む。2012年に気仙沼市を訪れた際、復興途上の街に咲くヒマワリに感動し、種の提供を受けて東近江市内の畑で育てる「近江ひまわりプロジェクト」を昨年から始めた。
夏に花が咲いた後、被災地の支援につながる活動を模索する中、バイオマス燃料の活用などに取り組む京滋の企業でつくる「京都BIWAKO地球温暖化対策協議会」と連携し、バイオディーゼル燃料をつくる「ひまわりBDFプロジェクト」が動きだした。
同協議会に参加するJAレーク大津の協力で大津市北比良の13アールの畑を確保し、燃料化は油藤商事(豊郷町)が手がける。ヒマワリは5千本程度育て、最大100リットルの製造を見込む。燃料は農作業のトラクターやトラックに使い、栽培した農作物を被災地へ送る。
同プロジェクトの辻博子さん(54)は「震災を風化させてはいけないという思いを、ヒマワリを育てることで滋賀の人たちに広めていきたい」と話している。 種まきイベントは6月1日午前11時から。事前申し込みが必要で定員100人。無料。申し込み、問い合わせは同協議会事務局TEL077(527)6121。メールはkbc@e−plann.org |