平安時代中期の書家、小野道風にちなんだ「小野道風書道展」(産経新聞社後援)が1日、大津市和邇高城の和邇市民体育館で始まった。市内から148点が出品され、産経新聞社賞には同市北大路の安原稔さん(73)が選ばれた。2日に表彰式が開かれる。
道風は、平安中期の書の大家「三蹟」の一人に数えられ、遣隋使の小野妹子や女流歌人の小野小町らと同じ、市北部がルーツの小野一族とされる。このため、地域活性化をねらいに地元の実行委員会が道風にちなんだ書道展を開いている。
会場には、書道教室の指導者や愛好家、小・中学生らが提出した全作品を展示。子供たちは、道風が柳の枝に飛びつくカエルを見て書の練習に奮起した「柳の教訓」など、妹子や道風らにちなんだ「題」で出品していた。沢井達・実行委員長は「道風のように歴史に名を残す書家が、地元から生まれることを期待している」と話していた。 |