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高島のかやぶき、焼失前の姿を水彩画で 大津男性が個展
2013年9月5日
 6月に火災で多くのかやぶき民家が焼失した滋賀県高島市マキノ町在原のかつての風景を描いた水彩画を集めた個展を、大津市大平2丁目の薮田和義さん(74)が7日から、同市葛川木戸口町向川原のカフェ&ギャラリーKazeで開く。「絵の中に残る風景を多くの人に見てもらい、在原地区にエールを送りたい」と思いを込める。

 薮田さんは、会社員だった40代から本格的に絵を描き始めた。「昔は身近にあった当たり前の風景」を求めて県内の山里を訪ね、その場でスケッチして水彩で仕上げている。

 在原地区へは10年ほど前から、たびたび足を運んだ。「観光地化されておらず、人々が普通に生活しているかやぶき民家が残っている貴重な場所」と愛着を抱いてきたが、火災で12軒あったかやぶき民家のうち7軒が全焼した。

 個展では、2002年3月から昨年11月までに描いた5点を披露。雪に閉ざされた集落で周囲に雪囲いを立てかけた家、秋の陽光に輝くかやぶきの屋根など、四季折々の在原の風景を切り取っている。薮田さんは「火災は大変ショックで、自分の故郷を失ったような寂しさを覚えた。風景は二度と帰らないが、絵を披露することが少しでも激励になれば」と話している。

 このほか、湖北や湖西を描いた風景画数点も展示する。10月6日までの土・日曜、祝日のみ。入場無料。KazeTEL077(599)2132。
京都新聞


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