農作物の生産現場を消費者に親しんでもらおうと、龍谷大学の学生らが企画したイベント「かかし祭り」が2日、大津市八屋戸地区一帯で開かれた。参加者らは水田や農園を巡って、生産者の話を聞いたり、一緒に野菜を収穫したりして交流を深めていた。
龍谷大の脇田健一教授のゼミに所属する学生らでつくる「北船路米づくり研究会」が初めて開催。同会は毎月1回、大津市の丸屋町商店街で取れたての野菜を販売する朝市を開いている。朝市で販売しているのが八屋戸産の野菜だったことから、学生らは消費者に野菜の生産現場について知ってもらおうと今回のイベントを考案した。
この日は市民ら約50人が参加し、学生らが寄贈したかかしが立ち並ぶ水田や野菜農園を見学。生産者からの「虫がついている野菜もあるが、それは無農薬だからだと思っていただけたら」などとする説明を聞いた。参加者らは、取れたてのミニトマトを味見したり、実際にナスの収穫を体験するなどして生産者と交流し、みな笑顔を見せていた。
イベントに参加した丸屋町商店街の七黒勝士理事長(61)は「野菜を苦労してつくっているということがよく伝わってきた。実際に見て初めて感じることも多く、生産者と顔を合わせることは大事だと感じた」と話していた。 |