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詩集:湖西の風土、生き生きと 真田さん、2冊目を出版
2012年5月10日
 ◇「たくさんのお出逢いのおかげ」
 高島市マキノ町中庄の湖畔に住む真田かずこさん(60)が2冊目の詩集「奥琵琶湖の細波(さざなみ)」を出版した。詩作を始めて15年、湖西に移り住んで5年。自宅前に広がる湖との対話とも言える詩やエッセーには、湖国の風土への感動が素直に生き生きと表現されている。

 真田さんは「文学を学んだ訳でもないが、言葉が自分の内側から湧き出してきた」と、京田辺市在住時代を振り返る。同好会の京都詩話会代表も務めた。夫とよく訪れた琵琶湖の景観に引かれ「竹生島と朝日がきれいな」湖西の湖畔に転居。「親切な人たちに囲まれた暮らし」の中で「カニの泡みたいに湧き出す言葉」を書き留めている。詩やエッセー「湖畔のくらし」などを綴(つづ)った季刊小冊子「トンビ」は37号を数える。

 07年に第1詩集「あたらしい海」を出版。今回の「奥琵琶湖の細波」は書名の通り、作品の多くが琵琶湖や湖西の風土をモチーフにしている。里山の猿を一人称にした「えんがい」(猿害)、土地の言葉遣いで湖の魚たちに語らせる「ぎっとまって ききやんせ〜湖(うみ)ン中〜」(まぁ座って気楽に聞いてね)など、自然界から人間社会を眺めた作品もある。

 真田さんはあとがきで「滋賀県には『お出逢(あ)いする』というすてきな言い方がある。尊敬の念をこめると同時にめぐり逢う意味も含まれ…(本は)たくさんのお出逢いのおかげ」と結んでいる。本体2000円。主な書店か版元(コールサック社、03・5944・3258)へ。
毎日新聞


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