びわこ成蹊スポーツ大(大津市北比良)の青木豊明教授(環境科学)が大学近くの比良川で実験に取り組む「マイクロ水力発電」の見学会が28日、現地で行われた。
東日本大震災以降のエネルギー問題で注目される「分散」「地産地消」型の自然エネルギー利用を考える場として企画した。京滋の各地から市民ら約100人が参加した。
見学会では、車の発電機を再利用し、直径5センチのパイプで引いた水(毎秒1・3リットル)を落差35メートルで通す様子を見た。青木教授は、平均300ワットの発電能力があり、小屋や農作業に使えると説明。比良川の水量(毎秒130リットル)の4分の1を有効に使えば、250戸程度の集落の電力もまかなえるという試算も紹介した。
また、「国土の7割を天然のダムである森林が占め、川の水が枯れない日本は、小水力発電が最も適している。国が普及の旗を振ってほしい」と話した。
会場では、各地でマイクロ水力発電の導入を検討する参加者らが情報交換し、連携を話し合う姿もみられた。 |