滋賀県高島市安曇川町西万木の安曇川べりで、竹林の草刈りや間伐をする作業が18日、行われた。特産の扇骨の材料として使われた良質の竹を復活しようと、地権者らが竹林の整備管理組合をつくり、取り組んだ。
安曇川の竹林のマダケは、国内生産の9割を占める扇骨の材料として使われていた。近年は安い輸入材を使うようになり、密生した竹林では雪折れや不法投棄が目立っていた。
地元材を生かし、景観や環境も良くしようと、地権者ら25人が9日に整備管理組合を設立し、初めての事業として、JR湖西線に近い竹林約3千平方メートルで作業した。一帯では昨年、県扇子工業協同組合が間伐を行った。
この日の作業では、整備管理組合のメンバーが草刈り機を手に、腰の高さ以上に伸びた雑草や、細く曲がった竹を刈り払った。うっそうと暗かった竹林が、すっかり明るくなった。吹田政雄組合長(63)は「竹林の再生は、地域の環境にも産業にも役立つ。竹の活用に生かしていきたい」と話していた。 |