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高島音頭:歴史解明へ新史料 幕末の義太夫筆写など発見
2011年7月17日
 高島市今津町、マキノ町などで盆踊りに演じられ、起源は室町時代とも伝えられる「高島音頭」に関する幕末の文書や太平洋戦争期の「高島音頭振興会」資料など計8種が同市今津町で見つかった。寄贈を受けた同市教委は「資料が少ない中、音頭本としてかなり古く、戦時中の記録も興味深い」と話しており、音頭の歩みを知る新史料として注目される。

 見つかったのは「文久三(1863)歳(年)」の奥付がある「風流音頭集」と年代不詳の「三下り音頭本」の墨筆和綴(と)じ本2冊と、昭和16(1941)年からの振興会資料、戦後の「保存会」記録など。市教委によると、幕末の和綴じ本には、当時流行していたと思われる義太夫の文言が筆写され、高島音頭の歌の文句の素材となった可能性があるという。

 三味線奏者で音頭保存に関わった水上晨雄(筆名、ときを)さん(故人)の同市今津町日置前の旧居を整理中に発見。和綴じ本は「音頭 昔の本」「元唄」などと書かれた茶封筒にしまわれていた。高島音頭保存会顧問の古谷孫平さん(75)は「義太夫の語りは高島音頭の文句に取り入れられていた。私も義太夫を筆写したことがある」と話している。

 県内では盆踊りといえば江州音頭だが、高島市(旧高島郡)では北部を中心に高島音頭が主役。一口に高島音頭といっても、地域によって文句や節回し、踊り方などに違いがあり、一様ではない。音頭取りが独自色を出そうと創意工夫するため多様な歌が残るという。義太夫などを題材にした時代物のほか、当代の名所、名物などを取り入れた新作もある。

 高島市は「高島音頭と総称される踊り歌とその同系統の踊り歌全体」を無形民俗文化財に指定している。
毎日新聞


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