生きたナマズを供えて減災祈願するユニークな「なまずまつり」神事が19日、高島市新旭町の藁園(わらその)神社(八田知昭宮司)であった。近くの源氏浜沖で取れた体長1メートルのビワコオオナマズが供えられ、参列者は「近年見ない巨大ナマズ」とかしこまり、まつりの後すぐに「琵琶湖へお帰り」と川に放された。
鎌倉中期の大地震、大洪水と巨大ナマズ出現、また江戸初期に農作物害虫をナマズが退治した故事が由来と伝わる。神事は、熱湯ではらい清める湯神楽や若狭能の奉納など独特。八田宮司はまつりの心を「地震の発生は防げないが被害は少しでも防ぎたい」と語った。
今年は東日本大震災を意識し、参列者らから被災地への支援メッセージを集めた。ナマズのイラストが描かれた用紙に「東北に元気が戻れ」などと書かれ、大きな紙にまとめて張り付け、宮城県神社庁に送るという。 |