| 杜氏、ツイッター実況 高島・今津の蔵元 「楽しさ伝えたい」 |
| 2011年6月18日 |
| 滋賀県高島市今津町の酒蔵「琵琶の長寿」で蔵元杜氏（とうじ）を務める池本浩久さん（３３）が、酒造りの様子をツイッター（短文投稿サイト）で発信している。微生物の酵母を子どもになぞらえた「子育て日記」といい、製品への愛情を記し続けている。 池本さんは先代社長の死去や杜氏の引退に伴い、３年前、「社長兼工場長」にあたる蔵元杜氏に就いた。「酒造りの楽しさを伝えたい」と、３月にツイッターを始めた（アカウントは＠ｂｉｗａ＿ｃｈｏ）。 「お酒は酵母菌が造る。それを手伝うのが人間」という視点で、自身と「この子」「彼ら」と表現する酵母菌の働きを、一日に３回ほど紹介している。 「酵母たちが湧き出して、ボコボコ言い出しました。この子たちを大事に育てていきます」（６月５日）。変化のある生き物が相手だけに深夜の作業もある。「醪（もろみ）にとってベストなタイミングで、いつなんどきでも搾ります。その時は突然やってくる。今から１本搾ります」（５月２３日） 温度管理や調合の工夫、麹室（こうじむろ）の様子を記したり、美しい瓶詰めの写真を載せたり、擬音も使って蔵の雰囲気を伝える。読者の感想に反応して、酒の種類や、味の変化に応じた飲み方をアドバイスすることもある。 池本さんは「それぞれに性格の違う子のいいところを引き出して育てる。酒造りに込める思いと、楽しさを感じてほしい」と話す。 |
| 京都新聞 |
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