湖国に春の訪れを告げる恒例行事「比良八講」が26日、大津市内や琵琶湖上で営まれた。時折激しく雪が舞う中、比叡山延暦寺の僧侶や修験者らが法要を行い、湖上の安全や無病息災を祈った。
比良八講は平安時代に延暦寺の僧侶が比良山中で始めたとされる法要。この行事を境に、比良山系から吹く強風がやみ、春本番を迎えるとされる。
この日、大津の最低気温は0・9度(彦根地方気象台調べ)で、2月中旬並みの寒さだった。同市長等3丁目の本福寺を出発した一行約50人は、ほら貝の音を響かせながら大津港までの旧市街を練り歩いた。船上では比良山系にある打見山のわき水「法水」を湖に注ぎ、水の浄化を祈願するとともに、水難者の霊を慰めた。 |