発酵食品を素材にした料理レシピの審査会が5日、滋賀県高島市の安曇川公民館で行われた。46の応募作からグランプリに食品製造販売業、松下正旭(まさひ)さん(49)=高島市朽木市場=の「高島とんちゃん焼きうどん」が選ばれた。
■朽木の松下さん、みそ使い考案 市商工会が「発酵するまち、たかしま。うまいもんグランプリ」と題して主催した。酒や酢、みそ、漬物、ふなずしなど発酵食品の生産が盛んな土地柄を生かし、新しいおもてなしメニューを開発しようと企画した。
松下さんの作品は、高島で「とんちゃん」と呼ばれる鶏肉のみそだれ付け焼きと、うどんをあえ、ネギやおかか、キャベツの千切りを添えた。松下さんは「とんちゃん焼きの締めに家庭で食べる焼きうどんのおいしさを、大きく育てたい」と話した。
他の入選作品は▽酒かすチーズケーキ▽ふなずしの和ピザトースト▽地鶏ネギそば焼き▽高島ロール▽へしこピザの5点。市商工会は、入選作のレシピを公開し、市内の食品店や飲食店の「ご当地メニュー」化を目指す。
審査委員長の発酵学者、小泉武夫東京農業大名誉教授が、市民約80人を前に講演。食品や薬品、ごみの分解に果たす発酵の役割を紹介し、「新しい発酵食品の開発や、近畿圏での発酵食品グランプリ開催を企画しては」と提案した。 |