「日本の棚田百選」の一つ、滋賀県高島市畑(はた)集落で、棚田でとれたコシヒカリを使ったみその仕込みがピークを迎えている。
造園業のかたわら、「畑ちゃん」ブランドで農産加工品づくりに取り組む林重明さん(43)ら畑集落の5人でつくるグループ「畑 夢工房」のメンバーが「おいしい寒仕込みにこだわりたい」と、1月20日から今冬の作業を始めた。
毎朝5時半から米を蒸し、人肌まで温度が下がれば麹(こうじ)を混ぜて寝かせる。蒸した大豆、塩を混ぜ込み、丸めておけに積み重ねる。
ここまでが3日間の作業で、蔵の中で、9、10月ごろまでかけて熟成させる。昨年、初出荷したみそは「甘く、こくがある」「麹の粒が残り、懐かしい味がする」と好評で、今年は、2日までの作業で昨年の倍の2トンを生産する。
林さんは「水源の、畑の棚田にこだわるブランドで、地域を元気にしたい」と話す。昨冬に仕込んだみそは500グラム500円で、びわ湖高島観光協会高島事務所などで販売している。問い合わせは林さん携帯電話090(7889)7060。 |