滋賀県高島市安曇川町中野で、古民家の増築を体験する取り組みを進めてきた市民団体「結びめ」が5日、土間造りを行い、完成させた。7月から8回の作業で材木の伐採、土壁塗りなどを行った。
■建築家グループ 土間造りで完成 結びめは、高島への移住支援を目指し、建築家でつくる。長浜市の築150年の民家を田舎暮らし体験施設として移築。その軒先に、小屋根で覆う「下屋(げや)」と呼ばれる2メートル×7メートルのスペースを造る工程を、「セルフビルド」塾として、参加者を公募して行ってきた。
講師は、同市マキノ町でかやぶき民家を7年間かけて改修した1級建築士福井朝登(あさと)さん(37)。この日の作業には、県内や大阪、奈良県から7人が参加した。
山土と石灰、塩を混ぜ、少し水を加えて15センチほどの厚みで敷き詰めた。それが10センチになるまで、木づちでひたすらたたき続けた。
結びめスタッフで、安曇川町に今夏移住した原田将(まさる)さん(35)は「力を合わせ、手仕事で家を建てられるということをイメージできるようになった」と話した。 |