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琵琶湖アユ、産卵数2倍超 天敵カワウ駆除が効果
2010年10月26日
 琵琶湖のアユの産卵数が10月中旬までで247億個と、過去10年間の平均の2倍に上ることが25日までに、滋賀県水産試験場(彦根市)の調査で分かった。例年より産卵ピークが遅く、11月上旬までにさらに増える見通し。試験場は、アユを食べるカワウが激減したため親魚が多く生き残ったことなどが要因とみている。

 試験場はアユの主要な産卵場となる11河川を、毎年8月末から4回にわたって調べている。今シーズンは産卵ピークとされる9月下旬までは計115億個にとどまっていたが、10月中旬に同時期の平均の7倍となる132億個を記録した。合計247億個となり、2000年から10年間の平均の1シーズンあたり115億個を大きく上回った。「産卵ピークが遅く、現在も多くのアユが川へ遡上(そじょう)している。まだまだ増えそう」(同試験場)という。

 産卵数が好調な要因として、試験場はアユの親魚が多かったことを挙げる。産卵期直前の8月に魚群探知機で調査したところ、過去10年間の平均の4・5倍もの魚群が確認された。アユを食べるカワウの生息数が、例年の4万〜3万5000羽から今春は2万2000羽と激減。県が昨年度に再開した銃器駆除で、効果が表れているという。8月下旬から雨が多く、川の水量が豊富なことも要因としている。

 ただ、来年以降も同じ規模の産卵数を維持できるかについて、試験場は「アユの寿命は1年で、その年ごとの条件に影響を受けやすい。今年だけの単発的なものではないか」とみている。
京都新聞


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