滋賀県は9日、京都市境に近い大津市伊香立途中町の「途中トンネル有料道路」(500メートル)について、今年10月1日から無料化することを明らかにした。関連議案を2月定例県議会に提案する。
国道367号にある途中トンネルは、有料区間(普通車150円)を避ける車が、狭い市道に迂(う)回して問題化していた。通行料による事業費の償還は2018年までかかる予定だったが、県と大津市が未償還分約2億2500万円を折半することで合意し、無料化の前倒しを決めた。
県と市が08年11月に実施した社会実験では、トンネルの無料化で市道に迂回する車両が7割減少。地元自治会のアンケート調査では回答者の8割が「危険が少なくなった」「静かになった」と評価していた。
途中トンネルは1988年4月に供用開始。一時は年間150万台の利用があったが、08年度には約90万台にまで減少している。 |