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ヨシ刈り:来年もきれいな琵琶湖に
2009年12月7日
 きれいな水をいつまでも−−。琵琶湖や河川に群生するヨシが刈り取りの時期を迎えている。ヨシは水中の有機物を吸収し、冬季に刈り取ることで翌年も浄化する力が高まるという。6日には企業やボランティアグループが水辺に入ってカマを振り心地よい汗を流した。

 ◇伊藤園の活動に、市民ら150人参加−−東近江

 大手飲料メーカー・伊藤園(東京都)が6日、東近江市伊庭町の湖畔に生えるヨシの刈り取り活動を開き、同社員や一般市民ら約150人が密生するヨシの中に分け入った。同社は琵琶湖の環境保全キャンペーンに取り組んでおり、刈り取った1・5トンは腐葉土として地元農家が使うという。

 湖沼や河川に群生するヨシは、春の新芽が1年間で3メートル以上に伸びる間に、水中のリンや窒素を栄養として吸収し、湖の浄化の一役を担っている。刈り取りは翌年の浄化作用を高めるためだ。

 長靴姿の参加者らはカマを片手にヨシの中へ。嘉田由紀子知事も合流した。ボランティアを募る同社のホームページを見て参加した京都市向日市の会社員、大松貴子さん(33)は「小さな活動だけど、琵琶湖が少しでもきれいになれば」と話した。

 伊藤園は昨年から、関西の2府6県を対象に日本茶飲料「お〜いお茶」シリーズの売上金の一部を琵琶湖の保全活動に寄付。昨年の寄付額は1085万円に上った。

 ◇針江の湖岸も300人が一斉に−−高島

 高島市新旭町針江の湖岸でも6日、一斉ヨシ刈りが行われた。総面積約30ヘクタールのヨシ原のうち約3ヘクタールに地元などからボランティアグループや個人計約300人が出て、草刈り機やカマを使って高さ3〜5メートルにもなる枯れたヨシを刈り取った。

 参加したのは、「かばた」で知られる針江生水(しょうず)の郷(さと)委員会メンバーはじめ、近くの湖畔の郷(さと)自治会内愛湖会、ガールスカウト滋賀支部第30団や青年団体らで、個人参加の親子も見られた。コクヨ工業滋賀(愛荘町)からも環境推進グループリーダー、太田俊浩さんら約30人が針江地区で初参加した。

 同社ではヨシを混ぜた紙でメモ帳などを生産しており、刈り取ったヨシの一部を原料にするという。また、茅葺(かやぶ)き民家の屋根補修材としての活用の試みも。夏祭りのたいまつにも使われる。

 さっぱりしたヨシ原は来年2月中旬から3月上旬に火入れされ、春の芽吹きを待つ。
毎日新聞


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