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ササニシキ 湖西で“再生” 高島の農家グループ、「特産に」
2009年10月2日
 東北を代表する銘柄米ながら、近年生産が激減して「幻のコメ」ともいわれるササニシキの栽培に、滋賀県高島市の農家グループがこのほど成功した。独特の食味から根強い人気があり、農家は「地域ブランド米の新たな特色になれば」と期待している。

 手がけたのは「たかしま有機農法研究会」の農家4戸。栽培の難しさから作付けが減っているが、有機農法ならうまく育てられるのではと着目した。粘りが少なく冷めてもおいしいのが特徴で、すし用などに高い需要もあるため、試験的に計93アールに作付けした。

 茎が細く倒れやすいという欠点があるが、有機農法では苗の本数を減らして栽培するので、茎が太く育ち倒伏被害もなかった。西日本の高温も懸念されたが、湖西北部の冷涼な気候と冷たいわき水のおかげで無事に育った。

 収穫したコメは地域ブランド「たかしま生きもの田んぼ米」の一つとして、ネット販売する。栽培農家の田村勇さん(56)は「多くの人に喜んで食べてもらえるようなら、来年も作付けを考えたい」と期待する。

 ササニシキを開発した宮城県古川農業試験場は「県内でほそぼそと作付けしている状況だが、関東を中心に固定ファンも多い。関西の地での栽培はありがたい」と喜んでいる。

 ■ササニシキ 1963年に誕生。ふっくらと柔らかい食味が人気で、90年代初期にはコシヒカリに次ぐ全国2位の作付面積があった。倒伏など栽培の難しさがあり、93年の冷害を機に作付面積が急減。現在は宮城県以外ではほとんど作られていない。
京都新聞


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