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竹林整備し河川敷2.2キロ公園へ 高島・安曇川 協議会設立し着手
2009年8月24日
 人が入れないほど密集した竹林を整備して、エコロードや有機質肥料づくり、扇子の材料などに役立てるため「安曇川扇骨の里と桜街道復活協議会」がこのほど設立された。滋賀県高島市安曇川町の川島区と南船木区にまたがる安曇川の南側の河川敷2・2キロ、5万平方メートルを竹林公園化し、遊歩道や桜並木なども設ける。8月から着手した。県高島土木事務所は「距離が2・2キロもある竹林を整備するのは全国的にも珍しい」と話す。

 国土交通省の「建設業と地域の元気回復助成事業」に県内で唯一、選ばれた。2010年12月までの事業で2500万円の予算を見込む。協議会は県建設業協会、高島市、高島土木事務所、びわ湖高島観光協会、県扇子工業協同組合、北船木漁協、地元の両区、あどがわエコツークラブの9団体で構成する。

 事業は、荒れた竹林を良質な竹が育ち、気持ち良く歩ける状態に戻す。川沿いの護岸に幅5メートルの作業道を兼ねた遊歩道を造り、堤防と川の間の堤外地(民有地)などの竹林を半減させ、広さ一畳に竹1本程度を残す。

 さらに、現在ある桜並木1キロをソメイヨシノ400本追加して1・2キロ延長する。伐採した竹は、チップにして堆肥肥料や遊歩道に敷いて利用する。安曇川の真竹は、30年ほど前までは、地元で扇骨の材料に使われていたが、今は一部しか利用されていない。

 今回の事業のモデルになったのが、10年前に川島区の住民が約400本のソメイヨシノを植えた1キロの桜並木と、民間の「あどがわエコツークラブ」が隣接の竹林を4年前から整備して環境保全の体験を提供しているエコツアーだ。

 今回整備される地域には、えりもあり、ビワマスやアユの遡上(そじょう)も観察でき、エコロードとして人気を呼びそうだ。

 県扇子工業協同組合の吹田政雄理事長(61)は「京都の扇子屋からも良い安曇川産の竹が手に入るなら使ってと言われている」。あどがわエコツークラブの阿部和子代表(60)は「エコツーリズムの拠点として利用できる」と期待も大きい。
京都新聞


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