◇苗導入元のNZから
国内で唯一、高島市安曇川町だけで6戸が栽培する珍しい果物「アドベリー」の栽培技術の指導に、苗の導入元のニュージーランドから視察団がこのほど来日し、農家3戸を訪問して栽培の実情などを見て回った。今回は交流促進も兼ね、現地の生産者団体ら計6人の訪日団となり、地元栽培農家に詳細に質問するなど、熱心に取り組む日本側の努力をたたえていた。
アドベリーはキイチゴの仲間で、主にニュージーランドや米国などで生産される。ブルーベリーに似た、酸味のある親指大の柔らかい実が6月下旬に収穫される。本名は「ボイズンベリー」というが、安曇川特産として「アドベリー」と名付けている。
視察・交流団は高島市の生産者や加工業者らで組織するアドベリー生産協議会(梅村勝久会長)が招いた。現地で大規模に栽培するバターズビーさん(54)は、同市安曇川町常盤木の福井俊一さん(71)の栽培地で「冬までにどれくらい伸びるか」「(つるの)剪定(せんてい)にどれくらい労力をかけるか」などと質問し、福井さんらの応答に時折「グッドアイデア」などと感心していた。
バターズビーさんは「安曇川の気候は栽培にとってニュージーランドより厳しいのに、よくやっている」と話していた。 |