今が旬の湖西の不動産情報掲示板
子どもがつなぐ神殿の世話 新旭、辻沢の竹馬まつりの流鏑馬役
2009年5月2日
 お祭りの流鏑馬(やぶさめ)役の子どもが、持ち運びのできる祠のような神殿の世話を1年間にわたって自宅で行い、毎朝、水と洗い米を供える風習が300年以上も続いていると伝わる地域が滋賀県高島市にある。

 ■毎朝水と洗い米、大役1年間
 同市新旭町の辻沢地区。毎年5月5日に、幼児から中学生までの男の子が紺かすりの着物姿で陣笠をかぶり、竹馬にまたがって地域を練り歩き、流鏑馬の神事を行う。子どもだけの例祭で、「辻沢の竹馬まつり」として知られている。

 子どもたちには、的持ちや古大将まで6つの役があり、このうち流鏑馬役だけが、祭りの日まで1年間、「お宮さん」「竹馬の神さん」と呼ぶ神殿(高さ75センチ)に供えものをしている。

 中学生が担当することが多く、2、30分早起きし、学校に行く前に水と洗い米を供えたあと、拝む。夕方には供えものを下げる。毎日繰り返すことになっている。

 同まつりは、同地区の若宮八幡宮の例祭で同社に社殿、社がないため、このような風習が生まれたという。

 今年の流鏑馬役は湖西中1年の桑原(くわはら)浩大(こうだい)君(13)、「めっちゃ前からあったんだろうな」と黙々と大役をこなしてきた。父で会社員、直人さん(49)も子どものころ経験した。「今になって親の大変さが分かった。やり方で間違っていることもあった」と振り返る。

 まつりに詳しい元区長の桑原善一さん(62)は「今はなくなった子どもの縦のつながりができる風習。戦国時代から続いているのでは」と話している。
京都新聞


HOME
Copyright (C) 2009 Shoei Real Estate Corporation. All Rights Reserved