岸に寄ってきたコアユを鳥の羽根のついたさおで網に追い込む「おいさで漁」が、滋賀県高島市マキノ町海津の湖岸で始まった。熟練の漁師たちが息の合ったさおさばきで群れを一網打尽にしている。
カワウから逃げるコアユの習性を利用した伝統漁法。4メートルほどの竹ざおの先にカラスの羽根を束ねてつるした「追い棒」を使い、群れをさで網に追い込む。かつて北湖一円で行われていたが、漁業者の高齢化などから姿を消しつつある。
高島市の海津漁業協同組合では今月中旬から漁を始めた。コアユの群れを見つけると2人の漁師が追い棒を巧みに操り、魚を追うカワウの動きを再現。下手で待ち受けていた漁師がタイミングよく網を上げ、10センチほどのコアユを次々と水揚げしていた。漁は5月いっぱい続くという。 |