湖国三大祭りの一つで日吉大社(大津市)の祭礼、山王祭がクライマックスを迎え、13日夜、若々しい神の誕生を表現すると言われる「宵宮(よみや)落とし神事」が、大社前で行われた。神輿(みこし)の担ぎ手駕輿丁(かよちょう)たちが、荒々しく神輿を揺さぶったり大声を張り上げ、祭りは最高潮に達した。
大政所(おおまんどころ)宵宮場(よみやば)と呼ばれる建物に神輿が運び込まれ、駕輿丁たちは、1時間に渡って神輿を前後に揺さぶった。山王祭実行委員長が祭文を読み上げ、金地の扇子を動かすと、大政所の壇上から神輿が一気に落とされ、駕輿丁たちは神輿を担いで近くの鼠社(ねずみのやしろ)まで先を競った。
山王祭の神輿の動きは、神のお見合いから結婚、出産までを表現している。宵宮落とし神事は、陣痛や神を産み落とす様子を表している。 |