琵琶湖を富士山のようなウオーキングの「聖地」にしようと、滋賀県は湖周を歩いて一周した人に認定証を贈る新事業を始める。失業者の雇用対策も兼ねて職員1人を雇い、新年度から3年間で試験的に実施する。県は「琵琶湖の大自然に触れながら、健康づくりにもつながるモデルコースを提案したい」と、地域の自然に触れあうエコツーリズムで日本一を目指す。
■チェックポイント20カ所設置
「びわ湖一周ウオーキング」事業で、琵琶湖岸(約235キロ)と周辺市町の観光地を組み込んだコースや認定証発行の仕組みづくりを進める。
コースは、琵琶湖博物館(草津市)や雄琴温泉(大津市)、各地域の道の駅などを組み込んでいる。湖岸沿いに約20カ所のチェックポイントを設置し、全地点のスタンプ押印や写真撮影などで琵琶湖一周を証明できれば認定証を発行する。先行して同様の旅行企画に取り組む会社もあり、連携も模索する。
目標とする富士山は、年間約30万人の登山客があり、ウオーキングやエコツーリズム人気もあって増加傾向にあるという。
富士山は近江の土でつくられ、琵琶湖はその土を掘った跡との伝説もある。県観光産業振興室は「琵琶湖は魚類の固有種をはじめとした自然の宝庫。日本一の富士山に1度は登りたいと思う人が多いように、認定事業を行うことで、琵琶湖を周遊する機会を増やしたい」としている。 |