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桂由美さん、京友禅の図案をドレスに 高島の画家がデザイン
2009年3月10日
 闘病生活を送りながら、滋賀県高島市で水彩画を描いている画家福本我們(がもん)さん(68)が30年ほど前にデザインした京友禅の図案を、ブライダルデザイナー桂由美さんがイブニングドレスに採用し、2月に東京で発表した。色鮮やかなクジャクを大胆にあしらった作品で、桂さんは「構図の美しさと洗練された色使いの見事さに心をうたれた」と話している。

 福本さんは京都府舞鶴市出身。京都市で京友禅のデザイナーとして活躍したが、44歳で脳血栓になり、右手足に障害が残った。鉛筆画を描いて障害を克服、仕事に復帰したが、50歳の時に今度は脳梗塞(こうそく)を患った。1994年に現在の高島市今津町に引っ越し、98年にデザイナーの仕事をやめて、主に高島の風景画を描いている。

 桂さんは、20年前から着物離れに危機感を持ち婚礼和装のデザインも始めた。着物作家の作品集を見ているうち、福本さんの作品を知り、昨年10月に企画を持ち掛けた。当初、福本さんは、ドレス用の図案を新たに描こうとしたが、週3回、通院して治療を受けているため時間がなくあきらめた。桂さんが今回採用したのは、福本さんが37歳の時に発表した画集に入っていた図案だ。

 新作ドレスは1月のパリ・オートクチュールコレクションには間に合わなかったが、福本さんは「図案は過去のもので忘れていたが、ドレスに使われてうれしい」と話す。

 桂さんは「日本人独特のぼかしの美しさが抜群だった。日本の伝統である友禅を生かしたドレスを今後も企画したい」という。
京都新聞


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