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ゾウリムシの仲間 琵琶湖で新種発見 種の分化、知る鍵に
2008年7月9日
 滋賀県立琵琶湖博物館(草津市)は8日、琵琶湖で新種の原生生物が見つかったと発表した。ゾウリムシなど全身が短い毛で覆われた繊毛虫の一種で、琵琶湖にちなむ学名が付いた。琵琶湖にすむ生物の種の分化を研究する上で貴重という。

 「コレプス科」と呼ばれる分類グループに属するラグビーボール形の単細胞生物で、全長60マイクロメートル(1マイクロメートルは1000分の1ミリ)、厚さ30マイクロメートル。同館とザルツブルク大(オーストリア)、宮城教育大の共同研究で、2年前に草津市の烏丸半島東側の湖岸で採取された。

 DNA解析の結果、コレプス科のほかの繊毛虫とは遺伝子配列が異なることが判明。後部にとげを持たないなど外見上の差異も見られ、新種と断定した。生物分類学上で「種」より上の分類の「属」のレベルでの新発見になるという。

 個体は外見の特徴や琵琶湖にちなんで「レビコレプス・ビワエ」と命名。先月発行の国際原生生物学会の学術誌にも掲載された。

 琵琶湖は約400万年前に誕生した古代湖とされ、研究に携わった同館の楠岡泰主任学芸員は「固有種かは不明だが、古い時代に成立した種と考えられ、古代湖にすむ生物種の分化過程を知る上で役立つ」と話している。
京都新聞


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