獣害被害の少ない赤ジソを特産化しようと、大津市の市民団体「比良里山クラブ」のメンバーらが、同市比良地区でシソの栽培を本格的に始めた。加工品づくりも目指しており「地域のブランドとして県内外にも広がってほしい」と話す。
同クラブは里山の自然を守ろうと、2003年に結成した。サルやイノシシ、シカなどによる獣害対策の電気柵が農村風景を殺風景にしていたことから、柵に頼らなくても被害に遭いにくい作物を検討し、4年ほど前から赤ジソの栽培を試験的に続けてきた。これまでシソへの被害はなく、市の「新パワーアップ・活動支援事業」の助成も受け、事業化に乗り出した。
今年は約1000平方メートルの休耕田に約2000株を植える。8月には収穫し、葉を煮出してジュースにする。人工の添加物を使わないなど、こだわりの一品にする予定だ。同クラブの三浦美香代表(48)は「赤ジソは美容や健康にもよいとされる。『比良といえば赤ジソ』と言ってもらえるようになれば」と期待を込めている。 |