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「名水百選」県内から4カ所
2008年6月5日
 環境省が新たに定めた「平成の名水百選」に、県内から長浜市高山町の「堂来清水(どうらいしょうず)」、高島市新旭町の「針江の生水(しょうず)」、米原市醒井の「居醒(いさめ)の清水」、愛荘町松尾寺の「山比古湧水(やまびこゆうすい)」の4カ所が選ばれた。

 全国で推薦された162カ所のうち100カ所を選定。水質や水量のほか、住民らに利用されて暮らしに溶け込んでいるか、地域などで保全活動がされているか、などが選定要件として重視された。

 1985年に旧環境庁が選定した「名水百選」では彦根市西今町の「十王村の水」、米原市の「大清水の泉神社湧水」の2カ所が選ばれている。

 <堂来清水> 7キロ奥地にある「奥の池(夜叉ケ池)」が水源とされる。薬用として古くから飲用され、堂来地蔵尊とともに信仰対象だった。五穀豊穣(ほうじょう)を願う湖北地方の祭り「オコナイ」で使うもち米を洗う神聖な水として地域の伝統行事に使われており、住民らが保全活動をしている。

 <針江の生水> 安曇川の伏流水を源とするわき水。水路から家屋に水を引き込み、生活に利用する。「川端(かばた)」と呼ばれる井戸端はその象徴で、調理や洗い物に利用し、中に放したコイが米粒などを食べ水をきれいにする。地域住民による「針江生水の郷委員会」はエコツアーも運営している。

 <居醒の清水> 中山道の宿場町・醒井の街道筋を流れる地蔵川源流のわき水。日本武尊(やまとたけるのみこと)が高熱で倒れた時、この清水で癒やしたとされる記述が「日本書紀」や「古事記」にあるなど、古くから住民に不可欠な生活水で、旅人にとって癒やしの水。地蔵川は、絶滅危惧(きぐ)種の淡水魚ハリヨの生息保護区でもある。

 <山比古湧水> 宇曽川源流近くにあるわき水。伊勢参りの旅人や山仕事に携わる地元民が、近くの山比古地蔵尊とともに守ってきた。信仰の厚い親子のために、山比古地蔵が山姥(やまんば)を退治したという民話も。一帯は宇曽川渓谷として散策路などが整備され、住民の憩いの場になっている。
中日新聞


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