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脱「限界集落」へかやぶき民家活用 高島市、都市と農村交流施設に
2008年6月1日
 滋賀県高島市は同市今津町椋川にある市内最大級のかやぶき民家を家主から譲り受け、限界集落での交流と定住化につながるシンボルとして再生させる。6月から改修の基本設計に入り、来年度から「都市農村交流施設」として利用する。

 かやぶき民家は、木造平屋約170平方メートル。1880(明治12)年に建てられた。良好に保たれており、専門家から国の登録有形文化財への推薦が望ましいとされている。大正時代、出版社「ぎょうせい」の前身の社長を務めた大谷仁兵衛氏の生家に当たる。

 家主の栗田俊栄さん(73)は「今日まで頑張ってきたが、ふき替えの材料になるカヤが集められなくなった」と話す。譲って欲しいと市外から数件の申し出もあったが断り、「市から活用したいとの話があり、寄贈することにした」という。

 市は最良のカヤや竹などの材料が手に入る時期を見て、ふき替えや一部手が入っている個所を元に戻し、本来の姿に改修する。8月着工の予定で、事業費は4200万円。

 今年3月には地元や都市の住民、専門家など約50人が「結いの里・むくがわ」(井上四郎太夫会長)を立ち上げ、交流施設のあり方についての検討も始まった。里山に生きてきた椋川のお年寄りが持っている貴重な体験を伝える内容にしたいとしている。
京都新聞


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