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琵琶湖周辺、精巧に描く 高島 闘病の水彩画家が個展
2008年3月11日
 闘病生活の中で水彩画を描き続けている画家、福本我們(がもん)さん(67)=滋賀県高島市今津町南新保=の50年の創作活動を振り返る「懐古展」が、同市安曇川町のギャラリー藤乃井で開かれている。琵琶湖周辺の自然を精巧なデッサン力で描いた56点が見る人を勇気づける。

 福本さんは舞鶴市出身で、京都市で京友禅のデザイナーとして10年間、修行を積み25歳で独立。京友禅の原画を手掛け、ファッションショーも開き、活躍していた。44歳のとき脳血栓になり、右手足などに障害が残った。

 リハビリの効果が出ず2年後、「描くのが好きだから」と鉛筆画を始めると、右手が動くようになり、仕事に復帰した。しかし、2年後に今度は脳梗塞(こうそく)を患った。1994年に「家賃が安く、景色が良かった」と高島市に引っ越した。繊維不況と子どもの世話もかからなくなったため、98年にデザイナーの仕事を辞め、翌年から自己流の絵画を描くようになった。

 現在は週3回、計6時間の人工透析を受けているため、描けるのは琵琶湖周辺など日帰りできる所に限られている。油性のボールペンで描き、水彩絵の具で仕上げる。3年間、通ったマキノ町の在原地区の風景などの作品が並ぶ。福本さんは「週4日しか活動できないが好きなので絵ばかり書いている」と話す。13日まで。無料。問い合わせはギャラリー藤乃井TEL0740(32)0150。
京都新聞


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