近江聖人と慕われた江戸初期の儒学者、中江藤樹が生まれ亡くなった滋賀県高島市安曇川町で7日、誕生日に合わせて生誕400年祭(同実行委主催)が開幕した。藤樹の里文化芸術会館で生誕祭が開かれ、参加者約500人が孔子の教えを実践した藤樹をしのんだ。
テーマは「良知のこころに生きる」。9月末まで50近い関連イベントが行われる。
生誕祭では、毎年9月の藤樹の命日に行う儒式祭典(市無形民俗文化財)が披露され、裃(かみしも)姿の祭主らが祝文を読み上げた。続いて、同祭のため新たに編集された現代表記の「かながき孝経」の一節を全員で唱和した。
開会行事では、実行委員長の海東英和市長が「藤樹先生の言葉を多くの人に伝えたい」とあいさつ。藤樹が9歳のとき学問への志をもったことにちなむ「志の発表」で、青柳小3年の藤岡健太君が「発明家になりたい」、岸田留佳さんが「病院の先生になりたい」と決意を述べた。
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