滋賀県高島市今津町住吉のJA今津町食品加工場で、今月に入り特産品のみその仕込み作業がたけなわだ。JAが販売するみそと、個人が原料を持ち込んで手作りするみその2本立て。数年前から個人の手作りが人気で、昨冬は約350人が利用し、今冬はさらに多くなりそうだ、という。
高島市内では30、40年前まで新興住宅地を除き多くの家庭が自家製のみそを造っていた。1984年から今津町農協がみそ加工を始め、家庭での手間を省くため委託作りや個人の手作りにも利用してもらっている。
みそ造りは、蒸した米にこうじ菌を混ぜて発酵機に入れ、できあがった米こうじに大豆と塩を合わせてたるに入れる。温度があまり上がらない倉庫に一、2年置き熟成させると出来上がる。販売しているみそもすべて今津産の米と大豆だけで造っているが、個人作りはこだわりがある。塩加減が自由にできるため減塩のものが多くなり、有機栽培の米を持ち込む人も増えているという。地元の人が中心だが毎年、京都などからも訪れている。
窓口になっているAコープ今津店では「添加物なしで手作りすれば安心、安全で自分の好みの塩加減にできる。以前は60代以上が多かったが代替わりし30、40代が増えている」と話している。2月下旬まで受け付けている。問い合わせは同店TEL0740(22)3535へ。 |