アユの稚魚「氷魚(ひうお)」のえり漁がこのほど、琵琶湖で解禁された。氷のように透き通った小さな魚が滋賀県内の主な漁港に水揚げされ、湖に一足早い冬の訪れを告げている。
氷魚は、今年の秋に川でふ化した稚魚が湖に下り、約4、5センチに成長したもの。シーズン初期は生きたまま養殖業者に引き取られ、加工や釣りの放流用に育てられる。年が明けると食用とされ、さっと湯がいて二杯酢で食べたり、飯に炊き込む「氷魚ご飯」などで賞味される。
高島市安曇川町にある三和漁協の港では、朝日が高く昇ると氷魚を積んだ漁船が相次いで帰港。養殖業者がざるですくい上げるたび、勢いよくはね回って透明な体をきらめかせていた。氷魚漁は春まで続けられる。 |