滋賀県高島市の特産品アドベリーが収穫期を迎えた。市内の栽培農家では、黒く熟した実が次々と摘み取られ、菓子や酒などに加工されている。
アドベリーは、アメリカ原産でニュージーランドを主産地とするボイズンベリー。2003年秋に合併前の旧安曇川町で、特産化に向け農家や加工業者などが協議会を立ち上げ、アドベリーの名で栽培に着手した。
雨に弱く日持ちしにくいといった弱点があるため、同市が国内ではほとんど唯一の産地。梅雨前になるとビニールで覆うなどの工夫を重ねながら、同市安曇川町内の9軒が約1400本を栽培し、年4、5トンの収穫がある。
農家では、赤から黒く変化し糖度を増した3、4センチの実を、毎日朝早くから地元の主婦らが丁寧に摘み取っている。収穫は7月中旬まで続く。
実はケーキやクッキー、リキュール酒、飲用酢などに加工されるほか料理にも使われるが、生産量が需要に追いつかないほどの人気という。 |