古代中国の文字「甲骨文」を描いた陶器を展示する「作陶展・古代文字の調べ」が2日、滋賀県高島市安曇川町のギャラリー藤乃井で開幕した。
高島市マキノ町新保、渡辺恭初(やすとも)さん(67)の作品。渡辺さんは定年を迎えた1999年に高島市に移り住むとともに、京都造形芸術大に入学しオブジェを専攻。本格的に陶芸の道を目指した。
甲骨文は殷(いん)の時代(紀元前16−11世紀)の中国で、亀の腹や獣の肩甲骨に刻まれた文字で、今の漢字より絵文字に近い。渡辺さんは「形が面白く古代へのロマンを感じる」と昨年から採り入れた。今回は茶碗や皿のほか銅鐸(どうたく)や時計など約140点を展示。さまざまな技法で書かれた「心」「生」「清」「福」などの甲骨文が、陶器に味わいを醸し出している。8日まで。無料。
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