家庭など小規模単位で生活排水を処理する浄化槽の利点を見直す講演会「浄化槽が琵琶湖を救う」が10日、大津市浜大津4丁目の大津ふれあいプラザで開かれた。研究者や維持管理業者が、コストや環境面から下水道施設よりも浄化槽の設置を進めるべきだ、と訴えた。
大津市の環境保全グループ「おおつ環境フォーラム」が主催し、約50人が参加した。
講演では、豊橋技術科学大の北尾高嶺名誉教授が、下水道が及ばない中山間地で浄化槽は有効とし、また下水処理場が地震の被害を受けた場合、「琵琶湖はどぶ沼になる」と指摘した。 続いて龍谷大の竺文彦教授は、下水道との建設コストを比較し、「重心を少し浄化槽へ傾ければ、県財政の健全化にもつながる」と話した。
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