滋賀県北部のJR北陸線、湖西線の直流化による「琵琶湖環状線」が21日、開業した。湖北・湖西地方が京阪神と新快速電車で直接結ばれ、両地域間の往来の利便性が向上する。北陸線の長浜駅(長浜市)と湖西線の近江今津駅(高島市)では、それぞれ華やかに出発式が行われた。
長浜駅では地元の長浜曳山(ひきやま)まつり囃子(しゃぎり)が演奏され、山崎正夫JR西日本社長が「湖北、湖西地方の観光や通勤、通学の輸送増強に寄与したい」とあいさつした。続いて、嘉田由紀子滋賀県知事や川島信也長浜市長らが祝辞を述べた。
午前8時52分、湖北地方に初めて乗り入れる大阪発の新快速電車が同駅に到着。テープカットやくす玉が割られ、電車は関係者らの拍手の中、近江塩津(西浅井町)方面に向けてゆっくりと発車した。
この日からのダイヤ改正で、北陸線・長浜、湖西線・永原(同町)までだった新快速は一部が近江塩津または敦賀(福井県敦賀市)まで延長される。近江塩津では両線の乗り換えが、5分の待ち時間で同じホームでできるようになるなど湖北、湖西地方の連絡もよくなる。 |