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藤樹と地元・大溝藩の関係を冊子に 高島 元中学校長が出版
2006年6月27日
 日本陽明学の祖・中江藤樹(1608−1648)について研究している元中学校長で日本藤樹会会長代行の松下亀太郎さん(86)=滋賀県高島市勝野=がこのほど、古文書を基に、藤樹と地元・大溝藩の関係などをまとめた冊子「中江藤樹と大溝藩」を自費出版した。

 松下さんは滋賀師範学校(現滋賀大教育学部)卒業後、教員になった。1969年、藤樹ゆかりの地(同市安曇川町)にある青柳小へ赴任して、藤樹の教えに感銘を受けて研究を始めた。児童用の副読本などを手掛け、81年には「物語 中江藤樹」(日本藤樹学会刊)も執筆した。

 冊子は従来、あまりスポットの当たっていなかった私塾藤樹書院と大溝藩との関係など、藤樹の没後に着目した。藤樹は生前、藩主や藩士に敬愛されたばかりでなく、亡くなって約70年がたって同書院が藩の教育機関として正式に認められるなど、その教えは長く藩士の規範となった。また、年貢が免除されるなど同書院への厚遇ぶりも二万石の小藩としては異例だった。冊子では、こうした措置が取られた背景や経緯のほか、幕末や大政奉還後の藤樹書院にまつわる歴史上の人物たちを紹介している。

 松下さんは「可能な限り分かりやすくまとめた。冊子が、藤樹研究を志す人たちの役に立てばうれしい」と話している。B6判、132ページ。600部を作り、残部の約200部を希望者に販売する。1冊、500円(税込み、送料別)。問い合わせは、松下さん方TEL0740(36)0746。
京都新聞


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