JR新快速電車の10月の敦賀駅乗り入れを控え、福井県敦賀市は、北陸線・新疋田駅(同市疋田)の改築工事に、近く取りかかる。約6800万円をかけてログハウス調の新駅舎を建設し、駐車場も広げて「パークアンドライド」の利用者も狙い、乗り入れ後の乗降客アップにつなげようと関係者の期待も大きい。
◇無料駐車場も拡張−−9月末完成へ
新疋田駅は敦賀駅の南隣にある県境の駅で、10月21日の新快速延伸以降、敦賀駅を発着する新快速電車上下計24本がすべて停車する見込み。山間地に近い新疋田駅周辺は鉄道写真の撮影スポットとして知られるが、駅舎は築50年近くたって老朽化し、1日の乗降客も20人程度にとどまっている。
新駅舎は9月末に完成予定。ログハウス調の平屋建て約89平方メートルで、ギャラリーや男女別トイレも新設される。さらに現在は7〜8台分しかない駐車場を47台分まで拡張し、無料開放する。
敦賀駅前には無料駐車場がない。新疋田駅は市街地から車で十数分の国道161号沿いにあり、特に京阪神方面に行く人にとってマイカーと公共交通機関を乗り継ぐ「パークアンドライド」に適している駅とみられる。
現在、福井県側から車で湖西線・近江今津駅(滋賀県高島市)まで行き、新快速電車などで京都や大阪に向かう市民らも多くおり、市では「パークアンドライドのニーズを地元で受け止め、利用者増加につなげたい」と話している。 |