滋賀県高島市新旭町安井川の大荒比古神社で4日、例祭の「七川祭」が営まれた。新緑に包まれた境内で、県選択無形民俗文化財の「奴(やっこ)振り」や勇壮な流鏑馬(やぶさめ)が行われ、詰め掛けた約2000人の観衆を魅了した。
七川祭は、1190(建久元)年に近江守護となった佐々木源氏が戦勝のたびに、12頭の馬で流鏑馬を奉納し、12基の的を献納したのが始まりとされる。
中学1年生から31歳までの若者が紫色のはんてんとわらじの奴の姿で、12基の的や2基の樽(たる)を持ち、流鏑馬に向かう人馬や傘鉾の行列を導いた。途中、奴が独特の所作で「的練り」や「樽振り」を披露して、観衆を沸かせた。流鏑馬では、境内の馬場(約300メートル)を馬が駆け抜けるたびに大きな歓声が上がっていた。 |